彼女が亡くなった父の影響で形見のフィルムカメラを撮り始め、その影響で当時は初心者向けで売り出されていた Nikon D40を買った。
レンズキットだったので、最初は18-55mmのレンズを使っていたが、D40がフィルムカメラ用の古いニッコールレンズを付けられることを知り、彼女から135mmと50mmの単焦点レンズを借りて、マニュアル撮りばかりするようになった。
表題の写真は、135mmで撮った、荒川土手の風景
ただ、いつのまにか、D40での撮影から、コンデジやスマホが主体の撮影となっていき、一眼レフからすっかり遠ざかってしまった。
だが、去年のこと。ふとネットで富士フイルムからX-Pro3が販売されるという記事を読んだ。
彼女が使っていたフィルムカメラ然としたフォルムの、このシリーズは前から知ってはいたが、高額な価格もあって、購入しようとは思ってはいなかった。
しかし、X-Pro3のコンセプトに心が引っかかった。
液晶を確認しながらの撮影ではなく、ファインダー越しで、ひたすら被写体をとらえていく。撮影したものは、あとでゆっくり確認する。
そのフォルムが、そのままのコンセプトとなっている、フィルムカメラ的な思考の提案に心が動かされ、つい購入してしまった。
届いた機体を手に、単焦点の23mmを付けて街に出た。最初は慣れない操作にあたふたしながらも、ついD40で撮影していたころの感覚・記憶がよみがえってきた。
それから半年ほど。まだまだボンクラながら、機体に、写真を撮る行為に慣れてきた。
